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Inner Dialog by レトロリロン涼音レトロリロン涼音
2025.02.20

Inner Dialog byレトロリロン涼音vol.1〜変なこだわり〜

僕は普段「レトロリロン」というバンドで歌とアコースティックギターそして作詞作曲を担っています。主に自分自身と話し合いながら人生と向き合っていくような曲ばかりを書いているのですが、実は作詞作曲はものづくりに近いところが沢山あります。

ものづくりにおいて“こだわり”や“ルーティン”は至るところに存在しています。あなたはリフレッシュする時によく行く場所はありますか?僕は制作に行き詰まった時や心が落ち込んでいる時、よく銀座や大手町のビル街に行きます。

この話をすると多くの人から何故そこに?とよく聞かれます。おそらく一般的に想像するリフレッシュとは「自然が豊かなところへ旅行に行ったり、美味しいものを食べに行ったりする」というイメージである事が多いからでしょう。ですが、僕は自分に全くもって見合わない場所に行くのが好きなんです。

まだまだ駆け出しのアーティストなので、銀座で買い物出来るほどの余裕はありません。むしろ毎日カツカツです。一般企業に就職もしなかったので社会に出てしっかりと働いているわけでもありません。なので、僕にとっての銀座や大手町は選ばなかった、もしくは選べなかった未来がある場所なんです。おそらく今の僕では入ることすら出来ないような高級なお店やセキュリティがしっかりしたオフィスビルが立ち並ぶ街。その雰囲気を感じて自分がいかに何者でもないかを確認しに行くのです。こうして定期的に自分の無力さやちっぽけさを知りにいくことにしています。

他にも自分が調子に乗っているなと感じた時、自ら鼻を折りに行く為に行ったりします。変ですよね。僕もそう思います。ついこの間まで周りの人も同じ事をしているだろうと思っていました。残念ながら違いました。でも一見、側から見たら理解できないようなこの“こだわり”が僕にとって意味のある事だったりします。作詞作曲をする上で、自分の現在地を知るということ、また等身大であるということを大事にしているのですが、銀座や大手町に行く時間が自分自身と向き合うことに繋がって曲へ昇華されていったりするんです。僕にとっては大切な場所と時間です。

あなたにも他の人にはあまり理解されないような自分だけの“こだわり”があるかもしれません。でも周りからの目や意見は気にせずその“こだわり”を大事にしてもらえたら嬉しいです。この場所をお借りできる間は、あまり他では話していない“こだわり”や“ルーティン”について話そうかなと思います。

PROFILE
涼音Suzune
高校生時代にシンガーソングライターとしての活動を開始。2020年6月にポップスバンド、レトロリロンを結成。ボーカル&アコースティックギター、作詞作曲、時にはエンジニアリングまで担当。“今日を生きる”ありのままの気持ちを歌った歌詞と中毒性のあるソウルフルな歌声が魅力。休日は珈琲を飲むために外出するほど珈琲好きでもある。

「Inner Dialog byレトロリロン涼音」について
バンド「レトロリロン」でボーカル、ギター、作詞作曲などを担当する涼音が、普段は他人に打ち明けることのない自身のルーティンやこだわりを吐露する連載エッセイ。
初出:「RE/SAUCE Magazine Vol.1」株式会社創藝社

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処「すギ留」
「処 すギ留(SUGIRU)」は、RE/SAUCEプロジェクト がモノづくりの“再興“と”再構築“をテーマに、日本の伝統美と職人の技術、アートと革新が共鳴する場所です。
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